ADR『ワクチン接種ルーレット(2)』

第2回は、ドイツの10月からの激しいコロナパンデミック第二波の襲来に対して、ブレーメン保健省長官の感染の速さに対処できなかったという省察から始まる。
そのようなコロナパンデミックの猛威のなかで、福音はワクチン接種であり、ワクチン開発の世界競争が語られて行く。
ワクチン開発の世界競争で2020年夏に先陣を切ったのはロシアの「スプートニクV」で、国民の藁にも縋りたい思いを利用して、臨床試験なしで接種が進められて行った様が映像から伝わって来る。
それ故西側の巨大製薬医療統括者は、余りにも危険であり、自分が接種するなら、しかるべき機関が承認するまで待つと、批判している。
尚コロナワクチン開発を解説すれば、従来のワクチン開発は、病原体(ウィルス)自体を弱毒化し、体内で増殖しないよううにして、体内に接種するものであった。
しかし今回現在日本で接種されているファイザー・ビオテックのコロナワクチンは、人工的に合成されたコロナウイルスのスパイク(突起部)の遺伝子情報(mRNA)だけを接種し、体内でその遺伝子情報に従ってスパイクたんぱく質を合成させ、それによって体内の免疫機構を作動させ、抗体が作られるというやり方である。
ロシアの「スプートニクV」は、人体に無害なアデノウイルス(伝導体)に同じ遺伝子情報を組み込み、そのアデノウイルスを接種するもので、同様の作用機序でスパイクたんぱく質、そしてコロナウイルス抗体が作られるものである。
遺伝子情報のmRNAは非常に不安定であるが、「スプートニクV]はアデノウイルスであることから、通常冷蔵庫で保管でき、輸送や取扱いも容易で安価である。
具体的には、「スプートニクV」は2回の接種で20ドル弱で、ファイザービオテックワクチンの半額である。
同じ作用機序であることから、有効率は両方とも9割以上であり、コロナパンデミックの福音であるが、抗体の有効期間は麻疹などと異なり、長くても1年というのが多くの専門家の見解であり、楽観できない。
しかもコロナウイルスが遺伝子情報(RNA)だけのウィルスで、変異しやすく、実際イギリス変異種、南アフリカ変異種、ブラジル変異種など次々と変異を繰り返し、生き延びようとするなかで、何処まで有効かは未知である。
またワクチン接種者が感染した場合、殆どの人はごく軽症であるとしても、細菌と抗生物質との戦いで見られるように、一部に耐性ウイルスを誕生させ、鼬ごっこの戦いを強いられるて行くのか未知である。